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賃貸の電球切れは大家負担?知らないと損する豆知識!

おうち

賃貸の小修繕について

賃貸の電球球切れやエアコンリモコンの電池切れなどの小修繕は貸主(貸している人)負担が原則です。借主(借りている人)が負担する必要はありません。

今回は、私が賃貸に住んでいた時に、電球球切れが発生し、契約書をもとに管理会社と連絡を取り合い貸主負担で修繕させた内容をご紹介します。

一般的に現在使用されている賃貸契約書(令和2年4月以降(民法改正後)の契約)では、電球球切れなどの小修繕は貸主となり、借主負担ではありません。

しかし、管理会社側は契約書の内容を勘違いしていたり、誤った解釈をしている管理会社が非常に多いです。実際に、昔の様式では貸主の修繕義務は無い旨記載されていたため、今もそのとおりと勘違いしている管理会社が非常に多いです。
管理会社の担当者は契約書や法律には疎く、電球が切れたことを管理会社に伝えると、契約書をよく理解せずに「借主負担となっています。」とただ返事が来ることがほとんどです。
実際に、ネット上で「賃貸 球切れ 修繕」と調べると民法改正後の新様式を引用しているにも関わらず、修繕は借主負担となっていると記載した不動産関係のサイトが多数出てきます。

ですが、不動産屋や管理会社に騙されないでください。

しっかり契約書を読めば、一部の例外を除いて電球の球切れやエアコンリモコンの電池切れなどの小修繕はすべて貸主負担が原則になっています。
また、国土交通省が民法改正を受けた賃貸住宅標準契約書Q&Aを出しており、その中においても貸主が修繕することが記載されています。

Q 16
別表第4の修繕は、必ず借主が修繕費用を負担しなければいけないのですか。

A 16
別表第4に掲げる修繕については、第9条第1項に基づき、貸主に修繕を求めることも可能です。 このため、借主が,第9条第5項に基づき、敢えて自ら修繕をした場合には、費用償還請求権を排除する(借主の費用負担となる)こととしています。

https://www.mlit.go.jp/common/001316901.pdf



そのため、管理会社に誤った解釈で言い負かされずに、しっかりと正しい解釈を伝え、契約書を守らせることが必要になります。
是非以下の内容を参考にお役立てください。

すべては契約書に記載

賃貸の契約書は、一般的に国土交通省や全宅連が出している標準様式をもとに作成されています。記載方法が若干違いますが、どちらであっても内容は同じです。ただし、記載方法が国土交通省様式においては借主に優位な書き方が多いため、全宅連の様式を使っている管理会社が多いかと思います。

契約期間中の修繕に関する条文は以下のとおりです。

-修繕に関する条文箇所を抜粋-

(契約期間中の修繕)
第9条 甲は、乙が本物件を使用するために必要な修繕を行わなければならない。この場合の修繕に要する費用については、乙の責めに帰すべき事由により必要となったものは乙が負担し、その他のものは甲が負担するものとする。
2 前項の規定に基づき甲が修繕を行う場合は、甲は、あらかじめ、その旨を乙に通知しなければならない。この場合において、乙は、正当な理由がある場合を除き、当該修繕の実施を拒否することができない。
3 乙は、本物件内に修繕を要する箇所を発見したときは、甲にその旨を通知し修繕の必要について協議するものとする。
4 前項の規定による通知が行われた場合において、修繕の必要が認められるにもかかわらず、甲が正当な理由なく修繕を実施しないときは、乙は自ら修繕を行うことができる。この場合の修繕に要する費用については、第1項に準ずるものとする。
5 乙は、別表第4に掲げる修繕について、第1項に基づき甲に修繕を請求するほか、自ら行うことができる。乙が自ら修繕を行う場合においては、修繕に要する費用は乙が負担するものとし、甲への通知及び甲の承諾を要しない。

別表第4(第9条第5項関係)
ヒューズの取替え 蛇口のパッキン、コマの取替え
風呂場等のゴム栓、鎖の取替え 電球、蛍光灯の取替え
その他費用が軽微な修繕

https://www.mlit.go.jp/common/001479824.pdf

全宅連から公式で様式が発表されていませんが、以下のページで公開されています。
契約書内第10条を参照

https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/themes/zentaku2020/assets/pdf/checkpoint/contract3_jutakuchintaishaku.pdf

上記の条文を要約すると、以下のとおりになります。

契約期間中の修繕に関する条文の要約
第1項⇒貸主は借主が物件を使用するために修繕する義務がある。ただし、借主が壊したものは借主で費用を出すこと。
第2項⇒貸主が第1項の修繕をする時は、借主に事前に連絡。借主は修繕を断ることはできない。
第3項⇒借主が物件内の破損個所を見つけたらすぐに貸主に連絡し、修繕の必要性を協議する。連絡が遅くなって貸主に損害が出たら借主が負担する。
第4項⇒借主が破損個所の連絡をしても、貸主が物件使用に必要な修繕をしない場合は、借主が代わりに修繕することができる。ただし、費用負担は第1項のとおり

第5項⇒借主は軽微な修繕(小修繕)においては貸主に連絡することなく、借主負担で修繕しても良い。

民法改正前(令和2年4月以前)様式では、軽微な修繕(小修繕)は貸主の修繕義務(1項)から除く旨が第5項に記載されていました。しかし、民法改正時に当然のように貸主の修繕義務を免除することが、借主へ不利益となることから様式が改正されたものと解釈できます。

借主は勝手に修繕して良い権利があるだけ

前要約のとおり、民法改正後の賃貸契約書様式においては、第1項、第5項において以下の内容が記載されています。

第5項には貸主へ連絡することなく、勝手に借主の負担で小修繕することができる権利が記載
↓※借主が第5項の権利を使用しない場合
第1項のとおり、物件使用の上で必要な軽微な修繕(小修繕)は貸主が修繕する義務がある

つまり、借りている人が自分のお金で勝手に球切れした電球等を交換しても良いけど、自分でしたくない場合は貸主が修繕することになっています。

ここで注意が必要なのが、貸主に球切れ等の連絡をせずに勝手に電球を交換した場合に、後で貸主へ交換費用を請求することはできません。
あくまでも球切れ等が発生した場合には、第3項のとおり事前に貸主へ通知し、「速やかに修繕するように」と伝える必要があります。その上で、貸主が修繕しない場合には、第4項記載の修繕権を行使し、費用を貸主へ請求することができます。勝手に交換した場合は、第5項のとおりに対応し費用償還請求権が排除されてしまいます。

電球の球切れ発生後の流れ
第5項記載の借主が修繕する権利は使わない旨及び、第3項のとおり電球の球切れを速やかに修繕するように貸主へ伝える

貸主が修繕しない場合は、第4項記載のとおり借主で修繕する

貸主へ修繕費用の請求

貸主が修繕費用を支払わない場合は、家賃から相殺

しかし、そもそもなぜこのややこしい第5項の修繕に関する条文が存在するのかという点ですが、それは金額も比較的安価で手に入りやすく、借主への負担が少なく速やかに修繕できるというメリットが双方にとってあるためです。
ですが、家賃も払っているのに自分でお金を払って電球を交換するのは、バカらしいと思う方もいるのではないでしょうか。私自身もその一人です。

そのため、今回はこの契約書及び民法を盾に管理会社に修繕を要求することにしました。

以下の場合は借主負担です

賃貸契約時の修繕負担は誰がするのかは、すべて契約書に記載されています。一般的にそうなっているなどの理論は通用しません。

実際に色々な各社の契約内容が気になったため、知り合いに協力してもらい、複数の賃貸契約書を入手しました。その中で、様式を一部変えて借主負担としている場合や、勘違いしやすい契約書があったためご紹介しておきます。

特約で借主負担と明記の場合

契約書内の特約記載欄に「契約期間中の軽微な修繕は借主負担とし、貸主の修繕義務を免除する」と明記されている場合には、借主負担で修繕する必要があります。

また、一部の契約書では現状回復の特約部分にだけ、「小修繕の負担は借主」として記載されているものがありました。この場合、原状回復時の特約は、契約期間中の修繕には適用されません。この原状回復特約部分が記載されている箇所は、国土交通省の様式でいえば「別表第5(第 15 条関係)」で、第15条は「明渡し時の原状回復」に関する記載事項となります。

従って原状回復部分にしかそのような特約が設定されていない場合は、契約期間中に貸主に修繕しておいてもらわないと、退去時に原状回復として借主へ費用請求されます。

特約の記載箇所が契約書全体なのか、別表内なのかによって意味が全然異なってしまいます。実際にそのような、一見勘違いしてしまいそうな賃貸契約書を取り交している会社もあったため、ご注意ください。

標準様式から記載を変更している管理会社もあり

貸主負担となるのはあくまでも、国土交通省や全宅連の「賃貸住宅標準契約書」に基づき契約書を取り交したものだけです。
管理会社によっては標準様式以外を使用している場合があり、そもそも契約書内に貸主の修繕義務を免除する条文や借主の修繕義務となっている内容が、特約ではなく条文内に記載されている場合があります。

契約書の記載は個々に異なるため契約書を全部読んで、貸主の修繕免除や借主の修繕義務となっていないかをしっかり確認しましょう。契約書に以上の記載があれば、諦めて自分で修繕しましょう。

私の場合このように対応しました

契約書を理解していない管理会社が多い

電球球切れが発生したので、管理会社へすぐに電球を取替えするように電話をしました。

前述のとおり管理会社側の担当者から「借主負担となっています。」と返事があり、契約書の内容を説明するも担当者は理解できないようで、管理会社の上司へと電話が引き継がれました。

しかし、その引き継いだ人も契約書の内容を理解できないようで、誤った解釈の「契約書どおり借主負担です。」とただ繰り返すだけでした。

話が通らない場合は修繕権を宣言

これ以上管理会社と電話をしても話が通じなさそうなので、やり取りの履歴が残るメールで契約書に基づく以下の内容を管理会社へ通知しました。

「契約物件内に破損個所(居室内の球切れ)が発生したため、契約書第10条3項のとおり通知します。

〇月〇日時点ですでに居室内の球切れが発生しており、室内の照度不足で生活に支障をきたしているため、一刻も早い修繕が必要です。

第10条第4項のとおり、〇月〇日(メールから3日後を設定)までに修繕実施可否の連絡が無い、又は正当な理由なく修繕を拒否する場合には、賃借人の修繕権を行使するとともに、電球費用及び交換にかかる費用を〇月分賃料より相殺致します。

なお、第10条5項記載の自らの負担においての修繕は致しません。」


ちなみに、管理会社が修繕費用を支払わない場合、支払う家賃から相殺(費用償還請求権)することはできますが、家賃の支払いをしないのは完全に止めるのはNGです。強制退去になりかねませんので、あくまでも修繕にかかった費用(電球代金、取替に掛かる費用(脚立レンタル費用、安全管理費用、取替工賃)等)のみ相殺可能です。

電球代金として請求できる費用でも、電球⇒LEDのようにグレードアップするした場合には修繕費用が全額支払われない可能性もあります。設備のグレードアップについては、貸主が修繕する義務が無いため、あくまで同等品の選定をオススメします。

結局交換してもらいました。

以上のメールを送ると、電球の交換対応する旨の連絡がすぐにありました。あくまでも、管理会社側は今回は特別対応という形でと言っていましたが、実際には今後の対応もこれしかないと思います。

また、契約書内には「修繕の必要が認められる場合には」修繕対応する旨の記載がありますが、照明の球切れで物件を使用した生活はすることができませんので、電球の球切れなどでは修繕の必要無しと解釈することは難しいかと思います。エアコンのリモコン電池切れなどについても、エアコンの設備が利用できなくなるため同様かと思います。

今回は、電球でしたがシーリングライトの蛍光灯だと2~3千円以上するため、借主へ大きな負担がかかるため、是非参考にして無駄な出費を抑えてください。

当記事について
私自身は法律の専門家ではなく一般人の私見で解釈しています。本記事内容について一切の責任は取れませんのでご了承ください。

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